INTERVIEW
どのような課題感から、Kakedasのようなサービスを検討されましたか?
当社には現在12の事業所があり、各事業所の所長や管理部門の部長など14名の管理職が在籍しています。彼らは現場のリーダーとして非常に優秀で、当社の成長を長年支えてくれている存在です。しかし数年前、一部の管理職から「これから先のキャリアが見えない…」という声が上がり、キャリアに対する漠然とした不安を感じている人がいることが分かりました。
当社の組織は基本的にピラミッド構造であり、現場のチーフからシニアチーフ、そして所長へとステップアップする道筋が明確化されています。しかしその先のポストとなると、どうしても選択肢が狭まって見えてしまいます。特に中小企業の場合、仮に部長や事業部長などの上位ポストが長く埋まっていると、「その人がいる限り、自分のキャリアはここで行き止まりではないか」という閉塞感を抱きやすいと思います。
そこで、彼らが自分自身のキャリアを前向きに捉え直し、この先自分はどう歩んでいくのかを考えるきっかけを作りたいと思い、外部サービスの利用を検討し始めました。
Kakedasを知った経緯や、導入を決めた理由をお聞かせください。
Kakedasについては、親会社であるジェイックを経由して知りました。ジェイックとは、私が同社のセミナーに参加して以来、かれこれ10年以上のお付き合いがあります。これまでも、管理職になる前の社員を「JAICリーダーカレッジ」という研修に参加させており、人材育成の考え方に信頼を置いていました。
今回Kakedasのキャリア面談を導入する際は、他社と比較検討することなくKakedasに依頼しました。社員のキャリアの悩みは、極めてデリケートな問題です。解決を任せるにあたり、長年の付き合いがあり、当社を理解してくれているジェイックグループのサービスなら安心だ、という確信があったことが大きいですね。
Kakedasの面談を利用後、どのような反応・反響がありましたか?
劇的な変化がすぐに起きるわけではないものの、面談を受けた者の反応は好評でした。利害関係のない第三者に話を聞いてもらえたことで、自分の中に溜まっていた「モヤモヤ」を吐き出せたようです。
社内でも1on1や面談を実施していますが、私や部長は良くも悪くも「評価者」であり「利害関係者」です。どれほど親身になっても、社員の側からすれば、「こんなことを言ったら評価に響くのではないか」「上司に心配をかけるのではないか」という心理的なブレーキがどうしてもはたらきます。
その点、Kakedasのキャリアコンサルタントは「第三者」であり、かつキャリアの専門家です。会社とは切り離された安全な場所で、業界の常識に縛られない一般的な視点から話を聞いてもらえたことが、よい機会になったのではないでしょうか。
また、今は「承認」のマネジメントが大事だと言いますが、私自身は世代的に承認される文化で育ってきていません。意識はしていますが、まだまだ「承認」するコミュニケーションが習慣にはなっておらず、そうした点も傾聴や承認のプロであるキャリアコンサルタントに補完してもらえたのではないかと思います。
Kakedasの「データレポート」を見て、どう感じられましたか?
1年目の面談終了後、全体傾向をまとめたデータレポートがKakedasから提供され、解説を受けました。データレポートの結果は、私が普段から抱いている「今の組織はこんな感じだろう」という印象と近いものでした。Kakedasは会社の内情を知らないはずなのに、面談データの分析を通じて、自分の感覚と近い結果が出てきたのは納得感がありました。個人の特定は避けつつも、全体としてどこに課題があるのかを専門家の視点でフィードバックしてもらえるのは心強いですね。
レポートから浮き彫りになったのが、管理職たちの承認欲求が満たされていなかったことです。
彼らは日々の業務の中で、現場のスタッフを褒め、認め、モチベーションを維持する役割を担っています。いわば「与える側」です。しかしデータレポートの結果を通して、彼ら自身が誰かに認められ、自分自身の価値を再確認できる機会が少なかったことが分かりました。レポートを通じて、管理職も一人の社員として承認を求めているという事実に改めて気づかされました。
レポート結果を踏まえて、Kakedasの担当者から「自分の強みを再発見し、お互いに承認し合える機会を作るためストレングスファインダー研修*を実施してはどうか」という提案がありました。よい提案だと思い、速やかに計画、実施することにしました。
*米ギャラップ社が開発した個人の“才能”を発見する診断ツール(クリフトンストレングス・テスト®)を使って、自身の強みを見出したり、仕事やキャリアへの活かし方を身に付けたりする研修
ストレングスファインダー研修の内容と、受講者の反応や反響についてお聞かせください。
ストレングスファインダー研修では、各人が強み発見の診断を受けた上で、講師がそれぞれの特性を読み解く時間や、グループワークを通してお互いの強みを見つけ、認め合う時間が設けられました。「あなたのこの性質は、こういう場面で強みになっている」という客観的な分析がとても新鮮だった、と聞いています。
また、メンバー同士で互いの強みを語り合うワークでは、「自分の強みが言語化され、自信につながった」という声が多く聞かれました。お互いの強みを知ることで「あの人のあの行動は、この資質から来ていたんだ」という相互理解が深まった点は、組織運営上の大きな収穫だったと思います。
Kakedasのサポート体制について、どう評価されていますか。
日々の伴走に感謝しています。今回の研修実施に関しても、レポートの結果から課題を抽出し、「次はストレングスファインダー研修で承認の場を作りましょう」と具体的なステップを提案してくれました。研修は、組織としての歩みを進めることにつながったと考えています。
また、キャリア面談の日程調整なども、Kakedasのシステム上で社員が自分たちでスムーズに面談予約を行ってくれており、運用の負担が少ない点が助かっています。
Kakedasをどのような企業・担当者の方におすすめしたいですか?
管理職のキャリア形成に課題を感じている企業におすすめしたいです。若手社員の採用や定着は大事ですが、組織の要である管理職のモチベーション維持・向上に悩む企業も少なくないと思います。管理職以降のキャリアは、会社が用意した人事制度だけでは描ききれない領域に入ります。
キャリアの閉塞感を抱いているリーダーたちに対し、第三者と対話し、頭を整理することで「君にはまだこんな可能性がある」「こういう道も考えられる」と気づかせてくれる点が、Kakedasの強みだと感じています。
人材育成に関する今後の展望をお聞かせください。
当社では以前から、書籍をベースにした勉強会やセミナーなどを実施する月1回の集合研修を設けており、業務やキャリアに広く役立つ機会になるよう心がけています。今後もこの取り組みやKakedasの利用を続けていこうと考えています。
Kakedasに関しては、管理職だけでなく、その一つ手前の次世代リーダー層への導入も検討しています。最近は「管理職になりたくない」という若手社員が増えていると聞きますし、当社にも「現場のスペシャリストになりたいから、管理職のポストには就きたくない」という社員がいます。
しかし、会社が成長し、組織が大きくなれば、新しい役割やポストは必ず生まれます。実際、現場の所長から管理部門の部長へと転身し、道を切り拓いた社員もいます。
目の前の仕事に一生懸命取り組んでいくと、その先に自分だけの道が開けることがあります。社員には、会社が用意した椅子に座るのではなく、自分で新しい椅子を作れるような経験をしてほしいですね。そして、自分でキャリアを作っていく楽しさを、Kakedasを通じた自己分析や面談で再確認してほしいと思っています。