INTERVIEW
今回登場されるのは、甲信越エリアを中心として、全国にキャリア支援を届けている佐藤美紀さんです。KakedasWorksに登録し、これまで培ったキャリアコンサルタントとしての企業支援の経験や訓練前キャリアコンサルタントの経験を活かしてご活躍されています。Kakedasに登録した経緯や、利用して感じたKakedasWorksの魅力について伺いました。
プロフィールについて教えてください!
私は長野県出身で、結婚後は転勤族であった主人の妻として各地に移り住みながら、子どもを育ててきました。子どもに手がかからなくなってきたタイミングでフルタイムの仕事を探したのですが、40代での再就職は思った以上にハードルが高く、地方で働く難しさを痛感しました。
そんな私の転機になったのが、2019年に愛知県に引っ越したときのことです。名古屋では契約社員として人材系企業に就業。介護事業所とボランティア希望者をマッチングするような業務を担当していました。
しかし、あるときから、隣の部署が担当していた「キャリア形成やキャリアコンサルティングに関する業務」が気になり始めました。当時コーチングを勉強していたことも影響していたと思います。そうこうしているうちに「キャリアを支援するような仕事に就きたい」という気持ちが強くなり、思い切って隣の部署への異動を申し出てみたのです。すると、一度は断られたものの、3〜4ヶ月後に営業担当者として異動させてもらえることになりました。
その後は、さまざまな企業を訪問し、厚生労働省が提供するキャリア形成支援ツールである「ジョブ・カード」を活用した従業員向けキャリアコンサルティングや、セルフキャリアドックの提案営業を行いました。愛知県内や周辺の大学に赴き、ジョブ・カードに関するセミナーを実施したこともあります。
キャリア形成に関する営業活動を行っているうちに、「キャリア支援はすばらしいものだから、自分でキャリアコンサルティングを提供できるようになりたい」と思うようになり、2021年にキャリアコンサルタント資格を取得。その後は、営業をしながらキャリア支援を提供する側に回り、さまざまな企業で従業員向けキャリアコンサルティングや、キャリアに関するセミナーへの登壇など、多くの経験を積み重ねていきました。
2022年からは故郷の長野に戻り、ハローワークでの訓練前キャリアコンサルティングや、企業内の従業員向けキャリアコンサルティングなどに携わり、2025年からキャリアコンサルタントやコーチングのコーチとして独立しました。
Kakedasに登録したきっかけを教えていただけますか?
独立後に「私に何ができるだろう?」と模索していたとき、偶然見つけたのがKakedasです。代表者が長野県の出身だと聞き、親近感を持ちました。
さらに調べたところ、代表者がキャリアコンサルティングの有効性を感じ、これを社会に広めていきたいという思いでサービスを立ち上げたと知り、とても共感しました。というのも、長野に帰ってきてから「キャリアコンサルティングって何ですか?」と、多くの人や企業に言われ、知名度の低さに課題意識を持っていたからです。Kakedasのミッションも拝見し、すぐに登録しました。
KakedasやKakedasWorksを通してどのような案件に参画し、どのような経験を得られましたか?
KakedasWorksの案件をチェックし、大学で実施される就職活動ガイダンスのフォロー業務に参画しました。長野だけでなく、石川や富山など甲信越エリアの大学にも泊まりがけで訪問したほか、埼玉や名古屋の大学にも赴いています。仕事で出張することは珍しかったので、とても嬉しかったです。
大学生と関わるのは、名古屋時代にジョブ・カードに関するセミナーを大学で開催したとき以来でした。久々に大学を回り、就職活動前後の学生さんの様子を見ていると、今の学生さんが悩んでいるポイントを知ったり、自己理解がスムーズに進む方となかなか進まない方の違いは何だろう、などと考えたり、さまざまな刺激をもらいました。
また、今回はあくまでサポート業務ではありますが、学生さんが自己理解や企業分析でつまづいているときに声をかける機会もあります。「自分の強みが見つからない…」と話す学生さんと会話しながら、強みに関する話題を引き出し、学生さんが笑顔になってくれたときは嬉しかったですね。
KakedasWorksの使い勝手はいかがでしょうか?
東京・名古屋・大阪という三大都市圏以外に住んでいるキャリアコンサルタントは、地元でなかなか案件を獲得できないのが現実です。その中で、居住エリアから行ける範囲での案件に参画できたことは、貴重な経験でした。このような案件に触れる機会をもらえることが、KakedasWorksを利用する大きなメリットではないでしょうか。
また今後は、KakedasWorksで若年層の女性を対象としたリスキリングスクールのキャリア面談案件に参画することも決まっています。こちらはオンラインで完結する案件のため、地方在住者でも参画しやすくありがたいです。
加えて、KakedasWorksの案件に参画した際、案件担当者のレスポンスがとても早い点にも驚きました。案件がスタートする前にちょっとしたことが気になり、メールで問い合わせたのですが、すぐに丁寧で分かりやすい返信をくださいました。おかげで、安心して仕事をスタートすることができました。
KakedasWorksを利用してみて、佐藤さん自身のキャリアイメージにどのような変化がありましたか?
私はこれまで企業を支援するキャリアコンサルタントとして働く機会が多かったのですが、今回たまたま企業以外の案件に参画することができ、企業内・企業外のどちらも知っておくことの重要性に気づくことができました。
誤解を恐れずに言うと、学生さんの支援には自身の経験不足から来る苦手意識があったかもしれません。しかし、久々に学生さんと接点を持てたことで、学生さんに対応する自信がつきました。今後は、企業と学生さんをつなげるような役回りもやっていきたいと思っています。
佐藤さんにとってのKakedasやKakedasWorksの仕事の価値について、教えていただけますか?
私は企業の支援経験が長かったものの、独立以降、企業案件との接点が少なくなってしまいました。だからこそ、企業の窓口になってくれるKakedasやKakedasWorksというプラットフォームは、私にとって必要な存在です。
また、企業の従業員のキャリア支援をしていると、「職場の人には話せないことだけれど…」と、さまざまなことを打ち明けてくれる人々に多く出会います。相談者がキャリア相談によって自分の軸を再確認できることは重要ですが、企業がセルフキャリアドックのレポートを通して自社の課題や問題に気づけるという点でも、キャリア支援やキャリアコンサルティングは必要なことだと考えていますし、今後従事していきたい分野です。
2025年にキャリアコンサルタントとして独立したとき「私はこれから1人で働くのだ」と思いました。しかし今回、Kakedasの案件を通して、就職活動ガイダンスの講師やKakedasに登録しているキャリアコンサルタントなど、多くの方に出会えたことも嬉しく思っています。同時に、自分が「分かり合える仲間と一緒に働きたい」と思っていることにも気づくことができました。
私は元々、ずっと石橋を叩いているような性格だったのですが、キャリアコンサルティングやコーチングに出会ったことで人生が変わりました。さまざまな場所を飛び回り、それによって自分の“思い込み”を外していくような体験も数多く経験してきました。人の価値観は異なりますが、自分の行動や過去の出来事の棚卸しによって、誰もが自分の価値観を変えるきっかけは作れると思っています。
つまり、人はいつからでも変われるのです。だから私は今後も日本中を飛び回りながら、人が変化・変容していく力になっていこうと思っています。
佐藤さん、貴重なお話をありがとうございました!