INTERVIEW
今回登場されるのは、派遣コーディネーターや転職エージェントとして経験を積んだのち、2024年に独立した伊藤由加子さんです。KakedasWorksを通して学生のキャリア支援に挑戦するなかで、先輩キャリアコンサルタントの姿を見て、将来の見通しが開けたそうです。伊藤さんがKakedasに登録した経緯や、利用して感じたKakedasWorksの魅力、参画する価値などを伺いました。
プロフィールについて教えてください!
私は大学と大学院で心理学を専攻し、「人の人生に関わりたい」という思いから、人材業界に身を置いてきました。これまで派遣会社での派遣コーディネーターや、人材紹介会社での転職エージェントなどを経験しています。個人向け転職支援と並行して、食品関連事業を行う企業に対する採用支援も担当してきました。
企業と個人の両方に関わる中で、だんだんと「個人のキャリア支援を本格的にやっていきたい」という思いが強くなり、2022年に国家資格キャリアコンサルタント資格を取得(翌2023年に登録)。2024年7月から独立し、現役世代の方を中心に転職支援や就職支援を行うようになりました。並行して、ライターとしても活動しています。
Kakedasに登録したきっかけを教えていただけますか?
独立した際、自分一人でキャリア支援の案件を受注するのは難しいと思い、キャリアコンサルタント向けのプラットフォームに登録しようと考えました。そうしてネットでリサーチしていた中で出会ったのがKakedasです。「良い案件との出会いがあればいいな」と思いながら登録しました。
KakedasやKakedasWorksを通してどのような案件に参画し、どのような経験を得られましたか?
2025年2月〜6月まで、KakedasWorksを通して大学キャリアセンターでの支援業務に参画しました。この案件には、Kakedasの登録キャリアコンサルタントがシフトを組んで複数人で参加し、キャリア面談や就職活動に関する相談対応などを行いました。2月〜5月は新4年生、5月中旬以降は新3年生の相談を受けることが多かったです。面談件数は月によって差があり、就職活動が本格化する直前や本格化した2月〜4月は、1日当たり7〜8名の予約が入る日もありました。
私はこれまで社会人の転職支援などに従事していたため、学生さんに対する支援は初めての経験でした。結果的に多くの経験を積めましたし、今の大学生がどのようなことを考えて就職していくのかを知ることもできました。
面談や相談の場では、過去の経験を活かせる場面が多々ありました。例えば、学生さんが志望する業界は多種多様ですが、人材紹介業で転職支援をしていたときに食品や化粧品、小売など多くの業界の求人を扱っていたため、そこで培った業界知識を活かしてサポートすることができました。
また意外と役立ったのが、私自身の受験経験です。あるとき、公務員試験を受ける学生さんから「小論文の試験対策をしてほしい」という依頼を受けました。私は公務員試験を受けていないので戸惑ったものの、大学受験で小論文試験を経験したことを思い出しました。そのときの知識や経験を活用しながら関わったところ、その学生さんにとっては目から鱗のアドバイスだったようで、よい反応をもらいました。その後、その学生さんは試験に合格できたそうで、私も一安心でした。
就職支援をする中で、印象的だった出来事を教えていただけますか?
日本はこれまでの慣習や就業環境などから「転職」よりも「就職」のほうが重要視されがちです。だからこそ、初めての就職活動を迎える学生さんの心理的負担は大きく、面談中に泣いてしまう学生さんも何人かいました。そのため、メンタル面に不安のある学生さんの面談では、面接対策など就職活動に直結するような支援だけでなく、「気分転換の重要性」など、メンタル面に関するアドバイスも行うようにしていました。
その結果、面談時は不安そうにしていた学生さんが「志望度の高い企業で内定を取れました!」と、わざわざキャリアセンターに電話をくれたことがありました。私はその場にいなかったのですが、電話があった旨をすぐに共有してもらい、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
KakedasWorksの使い勝手はいかがでしょうか?
KakedasWorksは案件内容に応じてエントリー条件はありますが、他の求人媒体と比べて、キャリアコンサルタント本人のやる気や意欲を重視してくれる印象があります。大学キャリアセンターでの業務は経験者求人が殆どですが、今回は私のような未経験者でも採用してくれました。貴重なチャンスをもらえてありがたかったです。
また、今回の案件が始まる前には、研修の機会も設けられました。業務委託の案件は基本的に、事前研修なしで現場に入ることが多いと思います。今回、Kakedasの担当者から研修を通してフォローしてもらえたことは安心感につながりましたし、「Kakedasチームとして、良いサービスを提供しよう」という思いが伝わってきました。
またKakedasWorksに登録していると、キャリアコンサルタント向けの求人や案件情報がメールで共有されるようになります。それを見る中で「KakedasWorksへの依頼案件が増えているのだな」とわかることも、安心感につながっています。
KakedasWorksを利用してみて、伊藤さん自身のキャリアイメージにどのような変化がありましたか?
キャリアコンサルタントにとって、大学でのキャリア支援は大きな業務領域のひとつです。そのため今回、大学キャリアセンターでの実務を経験できたことで今後の仕事の選択肢が広がりました。実は、今回を機に「学生のキャリア支援に本格的に取り組みたい」と思い、すでに別の大学のキャリアセンターで業務委託として勤務しています。また、学生さんのキャリア支援経験は、社会人のキャリア支援などキャリアコンサルティング全般にも活かせると感じています。
また、多くのキャリアコンサルタントの方々とご一緒させていただき、キャリアイメージが広がりました。中には60〜70代の方もおり、キャリアコンサルタントは現役でいられる時間が長い職業なのだと実感できました。
伊藤さんにとってのKakedasWorksの仕事の価値について、教えていただけますか?
今回の案件では、とても良いチームに恵まれたと思います。日々の情報収集や自己研鑽を怠らず、学生さんにきちんと向き合い続けるキャリアコンサルタントの先輩方に、さまざまなことを教えていただきました。
また、Kakedas側が十分なフォロー体制を敷いていたおかげで、目の前の学生さんの支援に集中することができました。キャリアコンサルタントが業務に集中できるように必要な環境を構築できるのは、キャリアコンサルタントに特化しているKakedasならではの強みではないでしょうか。
私は今後、どんな相談者にもじっくりと向き合えるようなキャリアコンサルタントになっていきたいと思っています。「仕事を選ぶ」という行為は、何歳になってもついて回るからこそ、就職支援にずっと関わり続け、相談者が人生を形づくっていくことに寄り添いたいのです。そのためには、より知識やカウンセリング技術を身につけ、経験を蓄積していくことが不可欠なので、改めて気を引き締める機会になりました。
ゆくゆくは、人材紹介業での経験を活かして、企業での採用活動や組織開発、職場環境の整備など、企業とそこで働く従業員がより良い関係性になれるような業務を担うことも考えています。ライターとしても、キャリアコンサルティング関連の情報を発信していきたいですし、やりたいことは広がるばかりです。
伊藤さん、貴重なお話をありがとうございました!