INTERVIEW
どのような課題があり、Kakedasのようなサービスを探されましたか?
当社には「社員が子育てや介護など制約のある状況下でもパフォーマンスを発揮できるよう、環境を整え支援しよう」という考えが浸透しており、ハイブリッドワークやフレックスタイム制度、週休3日制度など、働きやすさを促進するさまざまな仕組みを導入してきました。
その一方で、キャリア形成に関する取り組みは、まだまだ改善の余地があります。元々新卒採用者が多く、10年間で3部署程度を経験するようなジョブローテーションの仕組みが浸透していたこともあり、キャリアを主体的に描きにくい側面がありました。
しかし近年、中途採用者が特定の領域におけるプロフェッショナルとして入社することも増え、社内の「キャリアに対する考え方」が変わってきています。このような変化を受け、社員が活躍したい領域を自身で考え、主体的にキャリアを積み上げていけるよう、社員の「キャリア自律」に役立つ施策としてキャリアコンサルティングの導入を決めました。
社内にもキャリアコンサルタント資格を持つ者はいますが、キャリアの悩みや相談は社内よりも外部の第三者のほうが話しやすいため、何か利用できる外部のキャリアコンサルティング関連サービスがないか調べていたときに、Kakedasと出会いました。
Q. Kakedas導入の決め手は何でしたか?
キャリアコンサルティングは「人」との対話ですので、キャリアコンサルタントと合う・合わないといった相性の問題は避けられないと思います。
そのため特定のキャリアコンサルタントと契約する形よりも、さまざまなキャリアコンサルタントとのマッチングがかなうKakedasに魅力を感じ、2024年10月から導入することにしました。
Q. Kakedasを導入して、どのような反応・手応え・変化がありましたか?
Kakedas導入後、全社員に向け新しいキャリア支援策として周知したところ、年間で20名程度の利用がありました(社員数の5~6%)。初年度の利用目標人数を達成し、利用者からの反応も良かったですね。社内で定期的に告知した点も功を奏したと思います。
利用者は30〜40代の女性が比較的多く、キャリアと育児のバランスに悩んだり、今後のキャリアに対する考えが煮詰まっていたりした人が多かったように感じます。
利用者からは「自分のキャリアについて棚卸ができた」「社外のキャリアコンサルタントから客観的にアドバイスをもらえるのが良かった」といった声が寄せられました。キャリアコンサルティングは本来お金を出して受けるサービスですから、会社負担で利用できる点でも「ありがたい」と言ってもらえています。
私は通常の人事業務に加えて社員の退職時面談も担当しています。その中で退職理由を聞きながら「もう少しキャリアを客観視できたら、退職以外の選択肢もあったのに……」と思うことが何度もありました。だからこそ、Kakedasの導入によって“人事部門から提案できる選択肢”が増えて良かったですし、第三者に話して改めて自社の魅力や良さに気付くという面もあると感じました。
Q. Kakedasのサポート体制や、問題が発生した際の対応についてどう評価されていますか?
Kakedasの導入後、いつも丁寧にサポートしてもらっているので、一度も困ったことはありません。
最近キャリアコンサルティングの利用ペースがやや落ちてきたため、Kakedas担当者に相談したところ、社内に周知する適切なタイミングや周知の仕方など、細かなアドバイスをもらえました。いつも親切に対応してもらえるのがとてもありがたいです。
Q.今後、Kakedasをどのように活用していきたいと考えていますか?
昨年度に一定の利用があり、導入効果を実感できましたので、今年度も取り組みを継続することにしました。社員それぞれが必要なタイミングでキャリアコンサルティングの存在を思い出せるよう、半年に一度程度、利用促進の案内をしようと思っています。先日、社内のキャリア支援内容をまとめたガイドを作成した際にも、Kakedasに関して改めて記載しました。
今後も定期的に社内に周知し、キャリア自律の一助となるよう取り組んでいきます。
Q. Kakedasの特徴や強みはどのような点だと感じていますか?
Kakedasの強みは「社外のプロフェッショナルに話を聞いてもらえる安心感」だと思っています。だからこそ、昨年度に一定の利用があったのではないでしょうか。
当社では近年、別部署の社員に自由に話を聞ける「クロス1on1」という制度を始めました。例えば「子どもの誕生を控えている男性社員が、育児休暇を取得した男性社員に話を聞く」といったシーンが想定されます。 こうした制度も有用ですが、Kakedasを導入したことによって、キャリアに関して社内外の意見を聞くことができるようになり、利用できる制度の幅がより広がったことが大きな利点だと感じますね。
Q. どのような企業、担当者の方にKakedasの利用をおすすめしたいですか?
社内で実施できる施策には限界があると感じています。外部の力を借りる/社外に相談できるという点でKakedasの導入はやはり効果があります。社内では対応できないところを補完できるのは、人事部門として必要な取り組みではないでしょうか。
一方で、キャリア自律に関するサービスを導入しようとすると、社内から「転職を促すのでは?」「人材が流出するのでは?」といった意見も出てくると思います。
しかし、社員が「この会社でできることには限界がある」と認識して転職活動をする前に、外部のキャリアコンサルタントと話して視野が広がり、「今の環境でできることがまだある」と気づけたら、結果として社員の定着促進につながります。
だからこそ、キャリア自律を推進している企業だけでなく、社員の定着率や離職率に悩んでいる企業も含めて、利用を検討できるサービスだと感じています。