キャリアデザイン研修における年代別プログラム例とポイントを解説

キャリアデザイン研修は、従業員が自身のこれまでの選択やキャリアを振り返り、キャリアビジョンや行動計画を主体的に描くための研修です。終身雇用や年功序列を前提とした働き方が崩れた中、従業員のキャリア自律を支援する必要性が高まっており、中堅・大手企業の大半でキャリア研修は導入されています。

記事では、キャリアデザイン研修とはどのような研修か、年代別のプログラム内容、実施するメリットや効果を高めるポイントを解説します。

キャリアデザイン研修とは

キャリアデザイン研修とは

「キャリアデザイン研修」は、従業員が自身の価値観や強みを振り返り、今後の人生・キャリアをどう描くかに焦点を当てた研修を指します。自己分析ワークやキャリアプランの作成など、受講者自身が主体的に取り組む要素を多く含む点が特徴です。

キャリアデザイン研修が求められる背景

かつて、労働者は会社が用意したキャリアパスに沿って働くことが一般的でした。しかし年功序列が崩れ、転職が当たり前となった現在、個々の労働者が自身で主体的にキャリアを考え、行動していく姿勢が求められています。また働き方の選択肢が広がったことで、仕事の価値観も人によって大きく異なるようになり、昇進・昇格といった画一的なキャリアパスでは対応できなくなっています。

キャリア形成は労働者・従業員個々の問題にも思えますが、キャリア形成への関心が強まったなかで、キャリア安全性(この職場で希望するキャリアを築いていけるか?)が担保されないと、とくに若手や優秀層から離職が生じるようになっています。結果として、企業としても従業員一人ひとりのキャリア自律を支援する場として、キャリアデザイン研修が求められるようになっています。

年代・対象別のキャリアデザイン研修のポイント

20代前半向け

20代前半は、キャリア形成への関心が高く、SNSでも多くの情報を仕入れる一方で、社会人経験は短いため、漠然とした焦りを抱きがちです。「キャリアは時間をかけて主体的に形成していくもの」という基本的な考え方を共有するとともに、自己理解や目の前の業務に対する意味づけを促すことが大切です。漠然とした焦りを、成長目標・習慣へと落とし込むことが大切です。

20代後半向け

20代後半になると、一定の経験を積み、仕事にも多少の余裕が出てきます。同時に、入社数年のような成長時間や新しい仕事へのワクワク感はなくなります。これが悪い方向に働くとマンネリ感、そして、今の職場で働き続けることの迷いや不安につながります。自身の得意分野や興味を棚卸しし、キャリアの方向性を具体化していくプログラムが求められます。自社におけるチャレンジの可能性を認識してもらう上で、人事制度やロールモデルなどを知ってもらうことも有効でしょう。

30代向け

30代は、マネジメントか専門性かといった具体的な方向性の選択を迫られる時期です。現在の人事制度では、同期と評価や職位、報酬の差が明確につき始めてるケースも多いでしょう。また、結婚や出産・育児などライフステージの変化もあり、男女ともに仕事に対する価値観、キャリアの優先順位に変化が生じることもあります。これまでの経験・スキルの棚卸しを土台に、今後のキャリアビジョンを明確にするプログラムが適しています。

30代は経験分野であれば即戦力として転職しやすく、「転職するにしても、独立等のチャレンジするにしても30代がラストチャンス」といった意識にもなりやすく、とくに優秀層やスペシャリストをどう引き留めるか、自社におけるキャリアの可能性を認識してもらうことも大切です。

40代向け

40代は管理職となっている人も多く、自身のキャリアに加えて部下のキャリア支援も求められる時期です。一方で、いまの40代は若い時からキャリア自律の概念を持っているわけではありません。大手企業であれば、新卒入社から在籍しているような方も多く、ある意味ではここまでのキャリアを会社に委ねてきた感覚がある方も多いかも知れません。

管理職自身がキャリア自律していなければ、部下のキャリア自律を支援することは難しいでしょう。傾聴やコーチング等のスキルを身につけても、宝の持ち腐れです。これまでの経験を振り返って、自身の強みや持ち味、価値観を再確認し、今後のキャリアをしっかりと考えるプログラムが必要です。

50代向け

50代は、役職定年や定年など「現状キャリアの残り期間」を考え始める時期です。同時に、再雇用や定年後の働き方・生き方など、セカンドキャリアの設計も必要となる時期です。これまでの経験を活かして、役職定年や定年までの期間にどんなやりがいを見出し、どう貢献するかを見出してもらう。同時に、次のセカンドキャリアの具体化を支援することがポイントになります。

役職定年・定年に伴うキャリア変化は収入の変化も伴うものであり、キャリアデザインの一つとしてライフプランの設計、経済的な側面からの思考等も大切になるでしょう。

キャリアデザイン研修を実施するメリット

キャリアデザイン研修を実施することで、従業員が自社でのキャリア形成の可能性を具体的に認識できるようになり、離職率の低下につながります。また「やらされている仕事」から「自分のキャリアにつながる仕事」「価値観に副った働き方」へと意識が変われば、日々の業務への主体性やパフォーマンスの向上も期待できます。さらに、研修を通じて従業員一人ひとりの志向やキャリア希望が可視化されることで、人材配置や育成計画の検討にも活用できます。

研修効果を高めるポイント

自己分析ワークの充実

キャリアデザイン研修の効果は、講義形式の説明だけでは十分に得られません。自己分析ワークやグループディスカッションなど、受講者自身が主体的に取り組める要素を組み合わせることで、研修内容が「自分ごと」として捉えられやすくなります。

自社制度やロールモデルの紹介

キャリアデザインを考える際には、自社の枠組みに押し込めようとしないことが大切です。会社としては、能力ある人には自社で存分に活躍してほしいと思うところですが、「自社で昇進や昇格・評価されることが正」といった意図を見せてしまうと、逆に反発を買う可能性もあるでしょう。

ただし自社にどのような支援制度や成長機会があるかを理解してもらうことは重要であり、社内公募や成長促進の制度、また先輩社員のキャリア形成の事例を紹介することで、受講者が自社にある可能性を具体的にイメージしやすくなるでしょう。

前後での個別面談

前述の通り、自己分析ワークを実施することは大切です。ただ、キャリアというテーマを扱っていると、自己分析ワークの結果を周囲と本音で共有することが難しいケースも出てくるでしょう。また集合研修だけでは、個々の受講者が抱える事情や悩みまで踏み込むことは難しいものです。

研修の前後に個別のキャリア面談を組み合わせることで、研修参加の前準備をする、また研修をきっかけとして生まれた疑問や考え・感情を言語化する、行動に落とし込めます。

Kakedasのキャリアデザイン研修

株式会社Kakedasでは、「強み」を軸にしたキャリア研修と、キャリア面談プラットフォーム「Kakedas」を組み合わせた、キャリア自律支援プログラムを提供しています。研修の前後にキャリア面談を組み合わせることで、個人ごとに異なる状況や課題に応じたきめ細かな支援が可能になります。

「Kakedas」は、国家資格キャリアコンサルタントの登録者数5,005人(2026年8月5日時点累計)という国内最大級の登録数を誇るキャリア面談プラットフォームです。登録者の中から選抜された約300人がキャリア面談を担当しており、年代・性別もばらばらで、また多様な業界・職種・キャリア経験を持つコンサルタントが対応するため、受講者それぞれの状況に近い経験を持つ相手を選ぶこともできます。

【Kakedasキャリア自律支援プログラム】
https://corp.kakedas.com/product/career_autonomy_program

よくある質問

Q1. キャリアデザイン研修は全社員を対象にすべきですか?

必ずしも全社員を対象にする必要はありません。年代や階層によって抱える課題が異なるため、対象を絞って実施する方が、課題に合った内容を設計しやすく、受講者の納得感も高まります。集合研修を実施する場合は、入社3年目、7年目、35歳、50歳など、節目となりやすいタイミングで実施すると良いでしょう。またキャリア相談窓口などを設ける場合は、「その人のタイミング」で利用できるように全社員を対象として任意で使えるようにすることがお勧めです。

Q2. 自己分析ワークが苦手な社員にも効果はありますか?

はい、効果は期待できます。うまく言語化できない場合でも、対話やワークを重ねる中で少しずつ整理が進んでいくため、最初から明確な答えを求めすぎないことが大切です。自己分析ワークは、キャリアアンカーやストレングスファインダーなど診断タイプのものを入り口とすると自己分析が苦手な社員でも取り組みやすいでしょう。

Q3. 1回の研修だけで効果がありますか?

集合研修でも気づきは得られますが、研修後の個別面談やフォローと組み合わせることで、学びが実際の行動につながりやすくなります。キャリアの悩みは、生じやすい世代とテーマはありますが、人それぞれのタイミングで訪れるものでもあります。理想は、キャリア研修+個別面談で大枠をケアして、使いタイミングで社外のキャリア相談窓口などを使える状態です。

まとめ

キャリアデザイン研修は、従業員が自身のキャリアを主体的に描くための研修です。年代や対象層によって抱えやすいテーマは異なりますので、対象層に合ったプログラム設計が重要になります。自己分析ワークの充実や自社制度の紹介、個別面談との組み合わせによって、研修の効果を高めることができます。

キャリアデザイン研修の導入を検討している企業は、お気軽にご相談ください。

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